「車について・Dedra諸々」

以前乗っていたLANCIA Dedraについての諸々。


LANCIA Dedra 2.0 i.e 5MT

概略

マツダがバブルの頃LANCIA車を正規輸入していた事は今となっては殆ど忘れられています。そりゃあまあ、軽自動車を主力に売っていたオートザム店で伊太利亜のプレミアムブランド車を扱うのは如何にも無理があったはず。道理を引っ込めてしまったのはやはりバブルの時代のせいであったのか。Thema/ Dedra/ Delta/ Y10の4車種を販売したけれど、2Lの4ドアセダンで大した売りもないDedraはその中でも不人気車でありました。

因みに、マツダが輸入を止めて以来LANCIAブランドの正規輸入は為されていません。また、FIAT本体の業績不振が取りざたされている現在LANCIA車が日本で復権することは望み薄でありましょう。残念な限りです。

96年に中古で購入。現在実走行距離10万kmを越えて尚現役。元からそれなりであったオイル消費がちと多くなった気はするが、5速で許容回転まできっちり回る程度にエンジンは元気。使えるだけの馬力、意外に出来の良いシャシ、品の良い内装、出しゃばらないスタイリング。端的に言ってお気に入り。

手放しました

いろいろと思うところがありまして手放しました。2004/07/03、次のオーナーの元に引き取られて行きました。

故障歴

パワステ

ギヤボックスからお漏らし。最初はオイルが減るなと思っていたら、いつの間にかだだ漏れ。そのままだとポンプが焼き付くこと必須であったので取り敢えずポンプの駆動ベルトをカットして対処。単独駆動で良かった(?)。アメリカの部品商に発注して部品はイギリスから届く。部品代と送料で15万円程かかったが、国内での部品価格は20と数万円。まあ、最悪よりは次悪と言うことで。しかし部品が届くまでの2ヶ月程の間、パワステ無しで乗るのは結構辛かったっす。狭い駐車場で切り返しした日には、腕がつりそうになりました。

バキュームセンサ

エンジン始動不能。火花は飛ぶし燃料も来てる、圧縮が悪い風も無し。自分では判断不能になったのでお世話になってる整備業者に取りに来てもらう。結果としてセンサが悪かったと判明。これは2週間程度で部品が届く。

水漏れその1

走行中にクーラントレベルワーニングが点灯。車を止めてボンネットを開けるとエンジン前部よりぼたぼた水漏れ。ホース類ならある程度何とか出来るけど、これは不可。潔くJAFを呼んでお世話になってる整備業者に持ち込み。やはりウォーターポンプのシールが駄目になってました。

水漏れその2

先のバキュームセンサ故障と同時に発生。エンジンが何とかかからないかとボンネットを開けて見てたところ、ラジエタからじわじわ滲んでいるのを発見。センサを交換してもらう時にどばどば漏れだしたのでラジエタ交換に至る。

水漏れその3

デドラの冷却系は出口制御なのでサーモスタットは非常に触りやすい位置にあります。そのお陰でサーモケースからの水漏れはとても発見が容易(笑)。一度目は汎用のラバーガスケットと液体パッキンを併用して自分で直しました。ところが3年後に再発。今度も同じ手順で直そうとしたところ、ボルトがぽっきん(泣)。ポンチとハンマでどついてみても回ってくれず、逆ネジを切ろうにもエンジンヘッドが邪魔をする。

事此処に至って、プロの手を借りることになりました。ヘッドカバーのガスケットを取り寄せてから車を引き渡し、ついでにボルトもステンレスに変えてもらいました。これで次回は大丈夫(?)

サイレンサ

友人の結婚式に出席すべく京都から神戸に向けて高速道路を走行中のこと。突然擦過音の発生と共に排気音が大きくなりました。よもや、と思いつつ取り敢えず一番左の走行車線に移って速度を落とすと、追い越していく車がなにやら指さしていきます。

路側帯が少し広いところで車を止め、ハザードを焚いて三角表示板をトランクから出して展開。さて、何がどうなっているのかな???

下回りをのぞき込むとどうやらメインサイレンサの前当たりでエキゾーストパイプがぽっきり逝ってしまったようです。実質プリサイレンサだけしか機能していないのですからそりゃ排気音は五月蠅いわな。んでメインサイレンサは後ろ側のラバーブラケットだけでぶら下がり、前側が垂れ下がって路面と接触しています。これはいけません。

手持ちのナイフでラバーブラケットを切断し、折れたサイレンサを切り離します。まあ多少やかましいことさえ我慢すれば走れなくはないので新しい部品が来るまではそのまま走ってしまいました。

メインサイレンサが無いと低周波音がやたら五月蠅いし、排気効率が落ちる様でパワーや燃費も悪化しました。純正部品のバランスはやはりきちんと考えられている様です。

(2003-05-05追記)

サイレンサその2

アイドリングでの排気音が大きい。加速時の音は気持ち良いけれど定常走行時になんだか疲れを増す様な低音が響く。おかしい、と思って下を覗くと案の定。プリサイレンサに穴が開いていました。前端部だったのでぶつけたのかもしれませんがよく見ると錆びて穴が開きそうな部分が他にも2,3カ所。これはいけません。

プリサイレンサに開いた穴

交換してしまうのが確実ですが、取り敢えず応急処置。ホルツのガンガムとその他材料をちくっと購入いたしまして。

応急修理完了

(2003-05-17追記)

ハブベアリング

タイヤを履き替えた直後辺りから、車速に応じたごろごろ音が聞こえ出す。新しいタイヤのせいかといぶかりつつしばらくそのまま放置。しかし、12ヶ月点検で見てもらうとベアリングの摩耗と判明。交換した古いベアリングを見せてもらうと、確かにごりごりになってました。

モディファイ

大したことはしていませんが、ちょっとだけ手を入れています。

エアクリーナ

K&Nの純正交換タイプ湿式クリーナ。謳い文句としては低抵抗でエンジン性能を上げるそうな。でも私としては、手に入りにくい純正の代わりに洗って再使用出来る事の方が重要。

プラグコード

購入直後から低回転で負荷をかけると触媒のワーニングが点灯。多分点火系が劣化して生ガスが触媒に流れてしまい、過熱したのでしょう。最初に交換したのはマグネコーのプラグコード。その後、ノロジー・ホットワイヤに交換。でもマグネコーの方が良かったかも。

プラグ

プラグコード交換と同時にスプリットファイヤに交換。しかし、消耗したプラグから新品に交換した以上の効果が合ったのかどうかは不明(笑)。その後、やはりスプリットファイヤのプラチナタイプも使ってみたけれどこれは意味無し。接地極側はプラチナチップではなくベースの末端が消耗してしまったりプラチナチップが剥がれてどこかに行ってしまうという代物。

その後装着したのはDENSOのイリジウムプラグ。性能的にはまずまずなれど寿命が短いです、これ。消耗してくると発進直後の2000rp辺りで失火、それを過ぎるとまた点火するみたいでぎくしゃくすること夥しい。

んで、ここしばらくはNGKのイリジウムプラグを使用。今のところこれがベストかしらん。

オイルクーラ

点火系を改善したらやたらと油温が上がる様になってしまいました。高速道路走って130度越えるってのは流石にまずい。調べてみたら、Dedraシリーズでも後から追加されたAT車やターボモデルは最初からオイルクーラが装備されています。てことは、MTモデルでも必要か否かはぎりぎりのところにあったのでは? 個体差や使い方次第で油温が上がり過ぎるのでしょう。

ってことで導入決定。AT車やターボの純正部品流用だと互換性があって作業は楽そうだけれど、部品代が高くつく。英国の用品屋さんのカタログを見てたらどうやら使えそうなパーツがあったので適当に見繕って発注。取り付け位置は純正と同じFrバンパー右側の中。市販のステーを組み合わせて現物合わせ、何とかボディ側の加工無しに取り付け完了。サーモバルブ付きなので冷え過ぎもなく、それ以降夏場の高速走行も問題なし。

メンテナンス

ブレーキロータ交換

2回目のフロントブレーキロータ交換。前回はTAROX製のスリット入りをDemon Tweeksから取り寄せて交換。しかしこれ、強く踏み込んだ時にジャダーが出るなど余り芳しくありません。厚さが現時点で19mmですから摩耗限度にはまだ少し余裕がありますが地味イタ5号館の掲示板でDelphi Rockeedのローターを手ごろな価格で購入できるショップを紹介してもらったので思い切って交換する事にしました。

ロータの交換はネジを締めて緩める事が出来る人なら多分誰にでも出来る程度の作業難易度でしょう。但しモノがブレーキですから何処かにミスがあれば結果は悲惨な事になります。作業は飽くまで自己責任で。自信がなければ手を出さずにプロに任せるべきでしょう。

作業手順はざっとこの様な感じです。


2004-08-01更新

2004-08-01作成

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